エレコム株式会社は2022年1月19日(水)より応援購入サイトのMakuakeにおいて、お皿のような佇まいで「つくる・食べる・片づける」が手軽にできるIHホットプレート「HOT DISH(ホットディッシュ)」の先行販売を開始した。IT関連機器メーカーとして知られるエレコムが、まったく新しい「白物家電」というジャンルに参入し、発売する初めての製品である。
×本製品は、ひとり分をお皿1枚で完結できるひとり暮らしにも便利なサイズ感のIHホットプレートだ。単身世帯でも使いやすく、出しっぱなしにしても違和感がないように家電の「機器っぽさ」を徹底的に排除し、毎日の食卓の風景に自然に溶け込むようなデザインを目指した。そして一見シンプルに見えるこのデザインを実現するまでには様々な困難があった。多くの困難を乗り越えてなお、エレコムがこの製品を開発した理由と製品への想いやこだわりをプロジェクト担当者の佐伯に語ってもらった。
開発を具体的にはじめたのは2018年頃。当時社内では新規事業として家電にチャレンジしたいという話が出ており、その頃新しく発足したデザインチームで何かできないかと考えていた。新しいチームで新しい企画を提案をするために、自分たちが生活の中で実際に使っている家電について議論をすることがあった。するとそれぞれ仕事や趣味などで忙しい毎日を送りながらも「おうち時間」を大切にしていること、そして食生活や調理家電に同じような不満があることに気づいた。
「HOT DISH(ホットディッシュ)」プロジェクトメンバー
その気づきから、ヒアリングやアンケート調査などで詳しく調べていくと「健康や美容のためになるべく自炊をしたい」「家でゆっくりご飯を楽しみたい」と思いながらも、「時間がない」「調理が面倒」「片付けが面倒」という理由でなかなか自炊ができない人が想像以上に多くいることがわかった。
このような不満を持っている方が既にたくさん存在するうえに、社会的にもこれから単身世帯はますます増えていく。この不満を解決できる製品を開発できないだろうか?とデザインチームは議論を重ねた。
調査をもとにチームでは「料理はキッチンでするもの」という固定観念を取り除き、日常のなかで「つくる」「食べる」「片づける」が手軽にできれば、もっと気軽に毎日のおうちご飯を楽しんでもらえるのではないかと考えた。
具体的には「焼く・煮る・蒸す」など基本的な調理が卓上でできて、ひとり分にちょうどいいサイズ感。また、食べ終わるまでずっと温かく、洗い物を少なくすることで片付けもラクにしたい。さらに、調理家電は一度しまってしまうと出すのが面倒になるという問題を解決するため、汎用性の高いIHクッキングヒーターで、テーブルやキッチンに置いたままにできる食器のようなデザインを目指した。
企画を進めていき、アイデアを具体的なデザインに落とし込んだところで最初の壁にぶつかった。新たな領域への挑戦ゆえ、当然のことながら社内には白物家電の開発を行ったことのある人間がいないのだ。目指すべき方向性とアイデアはあるが、製品の開発を実現できる人も組織もフローもない。先の見えない新規企画に手を貸せる余力のある人員もいなかった。
そこで何とか品質管理を担う部門に頼み込み、ファブレスメーカーの強みを活かして協力してもらえる工場を探して試作機までは作り上げた。その後も社内へ働きかけながら企画を磨いていった。その後1人の開発担当者をつけてもらえるまで、着想から約2年が経過していた。
本格的に開発に着手してから次におとずれた壁は、コンセプトを実現するためのデザインを製品に落とし込む難しさだ。IHクッキングヒーターは一般的なホットプレートとは違い、内部に基板が実装されたデジタル機器なのだが、提案した製品デザインは温度が直感的に操作できるアナログなレバー式のスイッチだった。レバー操作でデジタル機器の設定温度の変更を、安定的に動作させることは非常に難しい。
あまりに実現が難しいデザインのため、なぜデジタル機器をわざわざアナログな方法で操作できるようにするのかと疑問を呈されたこともあった。しかしユーザーが直感的にストレスなく使用できるデザインを実現するため、曲線を描く側面に沿ってレバー式のスイッチを搭載することにこだわり、何度も細部の調整を行った。
また「暮らしに溶け込む」というコンセプトにこだわり、料理がおいしく見えるお皿のような正円形のデザインを提案していた。さらに食卓に並べた時の違和感を少なくするため、上からIH本体が極力見えないよう可能な限り小型にしたいと考えていた。通常多くのホットプレートは四角い形状で、丸形のものは市場にほとんどない。排熱や基板の実装の問題で、丸形かつ小型のIHホットプレートの実現は困難を極めた。
それでも当初の目的である「ひとり暮らしの方をはじめとする多くの人々のおうち時間を豊かにしたい」という想いは揺らがなかった。目的を達成するためには「つくる」「食べる」「片づける」を手軽にできて、お皿のように出しっぱなしでもストレスのないデザインが必要だった。IH機器において前例がほとんどないデザインコンセプトであっても、実現するために妥協はできない。開発担当や関係者と構造や回路を変更しながら試行錯誤を繰り返した。
さらにお皿のような見た目だからこそ、うっかり熱いプレートに触ってしまわないための配慮も必要だった。これらを実現するために、2次試作・3次試作と慎重に検証を重ねた。大変な作業ではあったが、この製品を使ってくれるユーザーにとってベストな使い心地になるように細部までとことんこだわった。
そして2021年6月、試行錯誤の末ついに社内で製品化の承認を得ることができた。
今回、3年以上の歳月をかけてエレコムが販売する白物家電の第一弾である「HOT DISH」を開発した。この開発を通して、新しいことを実現するためには様々な苦労がつきもので、絶対に実現しようとする強い想いと、行動力、粘り強さが必要だと改めて感じた。
このような多くの困難を乗り越え、こだわりを詰め込んだ「HOT DISH」をお届けすることで、ひとりでも多くの人に毎日の食事を少しでも楽しく、豊かな時間にしてほしいと願っている。「美味しくて満足できるおうちご飯を食べたいけど、日々忙しくて実現できてない」と感じている方がいたら、手に取ってみてほしい。
エレコムでは「HOT DISH」を皮切りに、今後も白物家電を開発していく予定だ。「気づいたら家にある調理家電がエレコムだった」と言われるくらい、人々の生活にそっと寄り添う当たり前の存在になれるよう、エレコムの挑戦はこれからも続く。
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