[2021年5月18日 東京]
世界11ヵ国で人材紹介事業を展開する業界大手の株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント(代表取締役社長:松園 健、本社:東京都千代田区)の子会社で、インドで人材紹介事業を展開するジェイ エイ シー リクルートメントインドが現地で取引を行っている日系企業117社に対し、インド国内における新型コロナウイルスの感染拡大による一時帰国の状況に関する調査を行いました。その結果、全体の半数の企業が日本人社員に一時帰国を指示し、指示を受けた企業の7割は日本人の全社員が一時帰国指示の対象となっていることが明らかになりました。
PDF版のプレスリリースは以下をご参照ください
https://www.atpress.ne.jp/releases/259259/att_259259_1.pdf
本社から一時帰国指示は出ているか
●インドの新型コロナウイルス感染拡大にともない、現地で事業を展開する日系企業の117社に一時帰国の状況に関するアンケートを実施。その結果、全体の5割が日本人の社員に一時帰国を指示し、うち7割が全日本人社員を一時帰国の対象に
●帰国した場合の懸念点は、「現場のオペレーション品質の維持」の回答が最多
一時帰国指示を出した企業の対象者
インドでは、変異株による感染拡大が続き、5月中旬時点では連日30万人超の新規感染者が発生し危機的状況となっている中、現地で事業を展開する日系企業も日本人社員の安全を確保するための対応を進めています。なお、今回帰国指示を受けた日本人社員は、日本から派遣された駐在員だけでなく、現地で採用された日本人社員も含みます。
インド国内における新型コロナウイルス対策に関する動きとして、4月半ばから下旬にかけてデリー準州およびバリヤナ州における外出禁止措置が出され、それに伴い日系自動車大手の3工場も生産停止を決定。5月上旬には日本においても水際対策が行われ、中旬には日本人の帰国者以外の入国を原則拒否する措置を取るなど、企業や政府は対策を急いでいます。
インドでは2020年後半から経済が回復基調となり、2021年第1四半期は多くの企業で今年の経済回復を見据えて新型コロナウイルスが発生する前に近い状況まで採用活動が活発化しました。しかし、今後の経済の回復が見込まれていた矢先、再び深刻な状況に陥っています。
なお、日系企業が帰国を指示した理由は以下のグラフの通り、感染者の増加と地域の医療崩壊が多数を占めています。また、日本に帰国し現地に日本人社員が不在となった場合の懸念点として一番多く挙げられたのは「現場のオペレーション品質の維持」となり、次いで「営業活動の低下」となりました。現地の日系企業では、日本人社員が中心となる運営を行っている企業が多く、現地の人材に事業の運営を任せる現地化が課題であることも同時に浮き彫りになりました。
帰国指示を出した判断基準(複数回答)
帰国した場合の現地法人の運営に関する懸念点(複数回答)
■JAC Recruitment インド法人社長 小牧 一雄のコメント
新型コロナウイルスの感染拡大によるインドの現状は日に日に深刻さが増しており、アンケートの回答では一時帰国の指示を受けた企業は全体の半数という結果となったものの、直接各企業に状況を訊いたところ大多数の企業で日本人社員の一時帰国を検討している様子です。一時帰国の指示を受けたとしても現地のビジネスは稼働しているため、スタッフクラスの社員を帰国させ、マネジメント層はインドに残るという企業も存在します。
また、インドの日本人社員が一時帰国しても、帰国後に「インドから戻って来た」という周りの目も心配する方もおり、一時帰国をしたくないという方も一定数存在します。
調査概要:インド国内の新型コロナウイルス感染拡大における
日系企業の一時帰国状況について
調査対象:インドで事業を展開している日系企業の人事及び経営者
サンプル:117社
調査方法:インターネット調査
実施時期:2021年5月6日~5月10日
■株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント
1988年設立。人材紹介専業では国内最大級の東証一部上場企業であり、人材と企業を一人のコンサルタントが同時に担当する「両面型」スタイルの人材紹介会社としては国内最大の規模です。国際ビジネス経験をもつ人材の紹介を強みとしており、外資系企業、日系企業の海外事業を中心とするグローバル領域の売上が全体の50%以上を占めています。海外における人材採用については、英国・ドイツおよびアジア8ヵ国の拠点でサポートしています。より詳しい情報は、以下ホームページをご参照ください。
[URL] http://corp.jac-recruitment.jp (コーポレートサイト)
http://www.jac-recruitment.jp(転職サイト)