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LeapstackがシリーズCラウンドで約1億5000万元を調達、医療保険のインテリジェント・リスク管理でトランスフォーメーション促進

AsiaNet 94109 (0136)

【上海2022年1月18日PR Newswire=共同通信JBN】インシュアテック企業のShanghai Leapstack Technology Co., Ltd.(以下、「Leapstack」)は、シリーズCラウンドで約1億5000万元の資金を調達したと発表した。この資金調達ラウンドはLegend Capitalが主幹事で、Peakview Capital、GF Qianhe Investment、Huazhi Capitalが参加、Mountain View Capitalが資金調達コンサルタントを務めた。

近年、保険業界、特に医療保険のデジタルトランスフォーメーションの中で、インシュアテック企業はより「自動化された」未来を積極的に受け入れつつある。人工知能やビッグデータなどの最先端技術は、商品、価格設定、チャネル、運用、引受、保険金支払いなど、保険のバリューチェーンのあらゆる分野を変革しつつある。

その中でも、人間がソフトウエアと対話して反復的で標準化された大量の作業を実行する方法を模倣、強化するRPA(Robot Process Automation、ロボットによる業務自動化)は、保険業界のデジタルトランスフォーメーションを加速する強力なツールの1つになっている。

2016年創業のLeapstackは、中国で医療保険の「RPA+AI」の探求者であり、民間保険会社、医療保険局、監査部門などの規制機関に、RPA+AIを搭載したワンストップのインテリジェントなリスク管理プラットフォームを通じてエンタープライズレベルのビッグデータ・リスク管理ソリューションのサービスを提供している。

これまでLeapstackは、China Life Insurance、PICC、China Taiping、CPIC、China Insurance、Ping An Insurance、Taikang Insurance、China Continent Insurance、Sunshine Insurance、AIA、アクサ(AXA)、CITIC Prudential Life Insurance、Sun Life Everbright Life Insurance、Generali China、Foresea Life Insurance、Hyundai Insurance、Hannover Re, China Merchants Bank、ICBC Technology、Merck Sharp & Dohme, BeiGene、CIIC、Jiang Tai Insurance Broker、Huatai Insurance Agency & Consultant Service、Shuidi Insurance、Easy Raising (Qingsongchou)、Yidu Cloud、WeDoctor、Medbanks、Yuanxin Technology、Xiaomi Insurance、Shanghai Insurance Exchangeなど数百の企業と緊密なパートナーシップを結んでいる。

▽「RPA+AI」で健康保険のインテリジェント・リスク管理を強化

エンタープライズのデジタルトランスフォーメーションのトレンドの1つとして、RPAは近年、国際資本からますます注目を集めている。マッキンゼーは、世界のRPA市場が2025年に年率64%で1000億米ドルに成長し、AI関連分野で最も急速に成長する技術の1つになると予測していることを明らかにした。

今年4月、世界的なRPAヘッドメーカーであるUiPathがニューヨーク証券取引所に上場して260億米ドルを超える資金を調達し、米国史上最大級のソフトウエア企業IPO(新規株式公開)となった。UiPathのIPO成功はベンチャーキャピタルファンドを再び引き寄せ、中国におけるRPAに一斉に乗り込んだ。ビジネスカード(名刺)統計によると、中国のRPAセクターでは今年、2020年の2倍の13回の資金調達イベントがあり、10億元以上が調達された。

保険業界に関しては、幅広い見通しにもかかわらず、特に国内の医療保険は、低い普及率、高い運用コスト、大きな報酬リスク、可用性に関する標準化されたデータフォーマットの欠如に悩まされており、関連する参加者にますます圧力を掛けている。

一方で、人口高齢化や医療費増加などの影響により、国内医療保険の支払い圧力が高まり、中長期的な持続可能性リスクが生じている。このため、政府は最新の医療改革で、医療保険支出を抑制することを最優先している。他方、急成長している民間健康保険では、規模を拡大しつつ支出を管理することが、商品の持続可能性を向上させるためのカギとなっている。

LeapstackがシリーズCラウンドで約1億5000万元を調達、医療保険のインテリジェント・リスク管理でトランスフォーメーション促進

したがって、医療と民間保険の支出を管理することが、業界の全当事者の間で懸念事項になっている。

このような状況の下でLeapstackは「RPA+AI」の採用により、健康保険のインテリジェントな請求管理プラットフォーム、インテリジェントな調査、政府医療保険のインテリジェントな監査、長期ケアのインテリジェントな管理プラットフォーム、ビッグデータ反マネーロンダリング・プラットフォーム、ビッグデータ・ガバナンスプラットフォームなど複数のプラットフォームを構築した。Leapstackは、民間保険・再保険機関と保険仲介会社向けに全プロセスの保険金支払い・リスク管理サービスを提供するほか、医療保険部門、監査機関、銀行向けにインテリジェントなリスク管理、資金管理、インテリジェントな監査、データガバナンス、反マネーロンダリングなどのサービス、および関連するポリシーの策定と調整のための意思決定支援も提供することができる。

例として健康保険請求を取り上げよう。従来の保険金請求は、報告、情報抽出、調整など、時間のかかるさまざまな手動作業を必要とするため、このような保険金請求はエラーが発生しやすく、非効率なことがしばしばである。Leapstackが提供する自動請求調整エンジンは、保険会社のカスタムルールに従って保険金の補償範囲と金額の自動決定をサポートし、請求時間を短縮、運用効率が向上し、手動エラーが減少する。

LeapstackのJason Liu創業者は「現在、『RPA+AI』技術は、医療保険の請求プロセス全体に適用されている。Leapstackは『RPA+AI』を利用して、事例報告、情報抽出、調整、料金計算などを含む請求プロセスの各リンクを統合した」と語った。

さらにLeapstackは、引受、保険金支払い、顧客サービス、医療や重病などのさまざまな種類の保険の調査のニーズに対応するため、機械学習モデルと医療知識マップを開発した。これらの商品は、データレベルでの引受と保険金支払いのプロセスにおけるリスクポイントの効果的検出、保険のすべてのコアリンクの正確なコスト管理を支援する。そのビッグデータとAIは、保険の価格設定を逆に強化し、保険商品の責任条項のさまざまな組み合わせのリスクを正確に予測することにより、商品を多様化し、引受ユーザーの範囲を拡大する。

▽一流のプロフェッショナリズムが成長する資本を獲得し、Leapstackはアジア太平洋で強力な足場を獲得する最適の位置に

Leapstackは設立以来、Gaorong Capital、Fomou Assets、DCM、Puhua Capital、Danhua Capital、Lingfeng Capital、FinVolution Group(NYSE:FINV)、Uphonest Capital、360 DigiTech(NASDAQ:QFIN)、Huazhi Capital、GF Qianhe Investmentなどの株主とともに数ラウンドにわたる資金調達を完了してきた。

Leapstackが受け取った資本の増加の背後にある理由についてJason Liu氏は、重要なのは「包括性」にあると強調した。これには、技術力やチームメンバーだけでなく、ブランドの影響力も含まれている。

▽技術で出発

RPA+AI技術は、Leapstackが享受する利点の1つである。それでも、Liu氏は「技術は重要だが、最も重要というわけではない。重要なのは、技術を適用できる適切なシナリオを見つけ、事業の成長に合わせて改良を加えることである。6年近くの成長にもかかわらず、Leapstackはいくつかの特定のシナリオにおけるRPA+AIの技術的概念とフレームワークの予備的な適用しか実行しておらず、将来的にはまだ成長の余地があり、絶え間ない改良には時間が必要である」と主張した。

2番目はLeapstackのコアチームである。創業チームはシリコンバレーのトップ級技術企業で構成されており、コアチームは上級技術専門家、保険専門家、医師で構成されている。同チームは、人工知能、ビッグデータ、クラウドコンピューティング技術、保険リスク管理の豊富な経験を持っている。

Liu氏は将来の事業レイアウトに関して、Leapstackは国内市場でのプレゼンスを拡大しつつ、アジア太平洋の保険市場で拠点を獲得し続けると述べた。Leapstackは2018年末までに、香港にLeapstack International Headquartersを設立し、Hong Kong CyberportとInvestHK Projectに参加した。Leapstack Internationalは香港市場から始め、アジア太平洋の保険市場でのRPA+AIの適用を3年間にわたり調査してきた。現在、香港、シンガポール、ベトナム、タイで安定したパートナーシップが確立されており、リスク管理モデルとRPA+AIシステムは、地元の民間保険会社や医療保険規制当局にうまく適用されている。

Liu氏は「Leapstackの次のステップは、アジア太平洋市場、特に東南アジアや事業が成長し始めた他の国々で拡大を推進することである。RPA+AI、リスク管理モデル、より優れた運用サービス機能を備えた世界クラスの保険プラットフォームを立ち上げるために、着実な取り組みが行われる」と明らかにした。

ソース:Leapstack