そうしたなか、中国のバッテリー大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は2021年7月、ナトリウムイオン電池の商用化を発表。23年からEVのバッテリーパックに、リチウムイオン電池とナトリウムイオン電池を並列に接続する新たなソリューションを打ち出した。同社は10年前から電池の材料としてナトリウムの採用を検討していたという。
ナトリウムイオン電池は一般的なリチウムイオン電池よりも急速な充放電が可能で、極めて低温の環境でも電池として動作することが報告されている。リチウムイオン電池のような省スペースには向かないが、再生可能エネルギーの蓄電設備や電気自動車の充電装置、産業施設のバックアップ電源など、スマートグリッドの実現に欠かせないインフラとしての可能性を秘めている。
今年9月には、トヨタ自動車が自動車用電池の生産と研究開発に約1兆5,000億円という巨額の投資を決定したことも記憶に新しい。電池コストの低減と生産体制の拡充は、脱炭素社会を目指す世界共通の課題だ。ナトリウムイオン電池は、その一翼を担うに値するのかもしれない。
このほか、家庭用ルームランナーの改造をめぐるユーザーとメーカーの攻防や、IoT化が加速するセックストイの標準規格に対する是非など、セキュリティ関連の話題が多かった。ここからは、12月に「WIRED.jp」で公開された編集記事を中心に、最も読まれた10本を紹介する。
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