某月某日、三四郎を飼うことになるかもしれないと思った時に、田舎の電気屋さんで思わず買った、ルンバ。一昨日くらいから試験的に使っているのだけど、これが結構いいのだ。今まで、掃除機ロボットには手が伸びなかった。ずいぶん前からあるのは知っていたけど、さすがに人間にはかなわないだろうと思っていたからだ。でも、犬が来るかもしれない、となった時、まず、最初に思い付いたのが、部屋の掃除だった。ベッドの下とか、ベンチ・ソファの下とか、掃除しにくい場所にもわんちゃんは入り込むだろうから、清潔にしておいてあげたい、と思った。週一、お手伝いの中島君ことエリックが来ているけど、週一の限界がある。ぼくも週1くらい掃除機を持ったりしているけど、埃って、どこからやってくるのだろう。結構、たまっていくのである。お金がたまってくれたらいいのにね。そこで、ふと、思い付いたのがルンバだった。昔、掃除機ロボットが話題になっていたのはもちろん知っていたけど、ロボットに何ができる、と思っていた。ところが、電機屋さんを覗いてみたら、まだ日本では発売されてない最新式のルンバが販売されており、年配の店員さんが、これが素晴らしいんだから、とすすめてくれた。犬を飼うとも言ってないのに、動物はいるの? と聞かれ、まもなく、我が家に来る可能性があります、と言ったら、じゃあ、役立つはずよ、と太鼓判を押してくれた。ルンバ。なんとなく、おもちゃっぽく、信用ならない感じの掃除機だなァ、という印象があったのだけど、最新式、という言葉にちょっと靡いてしまった。ともかく、買って、使いだして、この2,3日の感想でしかないけど、・・・悪くない。
まず、ベースの基地があり、そこで充電をしている。75分くらい、自走行しながら掃除ができるらしい。今はアパルトマンの間取りを学習らしく、複雑に配置された家具とか椅子の場所を記憶しているようだ。ぶつかっては戻って、細かい動作を繰り返している。携帯でコントロールできるのは、前に紹介したダイソンの空気清浄機と同じなんだけど、今は「学習中」と日本語で表示されている。日本未発売なのに、日本語対応ってのがありがたい。で、見てもらいたい。うちにあるベンチ型のソファの下にぐんぐん入り込んで、一番奥まで掃除をしてくれた。
ルンバの前方にカメラがついていて、犬の糞などは避けるようだけど、しかし、これに関しては、まだ試していないのでわからない。ネットで調べると、「ルンバが犬の糞を部屋中にまき散らして大惨事」というのが結構あった。世界的にそれが話題になったことがあるようだ。なので、最新型は犬の糞を回避する機能が付いている、とそのマダムが力説していたが、まだ、ワンちゃんがいないので、これは試せていない。後日、報告をすることになるだろう。ただ、うちのサロンの絨毯は藁のような素材できた分厚いものだけど、乗り上げて、隅々掃除をしてくれた。登れない時はちょっと潜入角度をかえて、上るまであれこれ試していた。かしこい。実は一か所捲れている場所があったのだけど、そこは、一度、バックして加速してのぼっていた。ロボットのくせに、と言ったら失礼だけど、迂回してみせたり、斜めになって侵入したり、よく出来ていて、おおお、と思わずガッツポーズ。見ているだけでも、あきない。
とにかく、今は、学習中なので、どの部屋にどういう家具があるのか、を記憶しているようだ。ぼくはまだアプリをうまく使いこなせていないのだけど、もうちょっと使いこなしてから、これに関してはご報告したい。肝心の吸引力だけど、悪くない。ぼくはダイソンの掃除機を二台持っていて、一台は小型のやつだけど、用途が違うので比較が簡単じゃないけれど、ダイソンほどの吸引力はないにしても、1回稼働して、埃のボックスを取り外すとびっしり詰まっていて、かなり隅々から吸い集めたのが分かった。つまり人間が入り込めない場所とか、時間がなくて適当にやってしまいがちなところを実に丁寧に、繰り返し掃除をしている。わざと、煎餅を粉々にしてバラまいたり、米粒を隠しておいたのだけど、それらはちゃんと吸い取っていて、ごみを捨てる時に仕組んだゴミを見つけて、おおお、と驚いた。ぼくとしては掃除機をかけないで済むのは、仕事に集中できるから相当に助かる。中島君は一時間15ユーロなのだけど(フランスのお手伝いさんの相場)、ルンバは750ユーロくらいだったから、中島君の50時間分で買えることになる。2年の保証がついているから、お得と言えばお得で、もちろん、自分で掃除機かければタダなのだけど、ぼくは働きながら家事をやっているので、掃除くらいロボットがやるという時代は歓迎なのである。そして、もっとすごいことがあった。
ルンバは「終了」をして、「ホームに戻る」というのをタッチすると、なんと、そこからベースに自力で戻り、ベースと接続し、充電を開始するのである。その帰還の様子が実にかっこいい。ベースに到着をすると音楽が鳴って、思わず、おおお、と拍手喝采をしてしまった。問題は、三四郎が来た時に、このような奇妙な動きをする背丈も同じくらいの大きさのロボットのことをどう思うのか、という点だったりする。攻撃したりすることはないと思うけど、ストレスを感じて、ケージに引きこもるのじゃないか、という心配もあるので、しばらくの間は、両者の対面は控えたい。ちなみに、ルンバにも名前を付けた。三四郎にちなんで、五郎である。五郎ちゃんと三四郎が仲良く遊んでくれる日もぼくの楽しみに加わった。あはは・・・。つづく。
そして、お知らせです。ムーケ・夕城(トリュフ栽培士)×辻仁成「ブラックダイヤモンド、黒トリュフの魅力」辻仁成がトリュフの聖地ドルドーニュにて、トリュフ狩りに初挑戦2022年1月16日(日)20:00開演(19:30開場)日本時間・90分を予定のツアーとなります。【48時間のアーカイブ付き】※アーカイブ視聴URLは、終了後(翌日を予定)、お申込みの皆様へメールにてお送りします。この講座に参加されたいみなさまはこちらから、どうぞチケットのご購入はこちらから※ フランス南西部に位置するドルドーニュ地方の山奥に位置するトリュフ園からトリュフの魅力を御覧頂く予定の生配信を準備しておりますが、天候など様々な理由で一部変更になる可能性もあります。山奥にある、広大なトリュフ園からですので、電波が乱れる可能性もございます。最大限の状況を模索しながら、当日、トリュフ犬と栽培士さんらと力を合わせ、挑む形になります。嵐にならない限りは決行いたします。当日はZOOMではなく、映像の綺麗なVIMEOで配信をします。