07 10
シャーク EVOPOWER EXレビュー:適材適所で掃除機を選ぶと幸せになるお手本モデル

掃除機って使い分けた方が良い。

現在のお掃除スタイルって、ロボット掃除機+コードレススティック掃除機という組み合わせも広まってきています。僕も労力を考えると、普段はロボットで、たまにコードレスでしっかりと。といった掃除スタイルは理想的に感じていて、それを実践していました。

でも、ここにきて「ハンディ掃除機」をこの家攻略パーティーに加えたくなったんです。

その理由がシャークから発売されたハンディ掃除機の新モデル「EVOPOWER EX」を使ったから。これがね、めちゃくちゃ快適だったんですよ。

シャーク EVOPOWER EX(WV406JGG)

これは何?:ハンディクリーナー

価格:2万2000円〜2万9700円

好きなところ:床より上にある物へのアプローチ力

好きじゃないところ:付属品の違いによってカラーが決まっている

僕、普段はロボット掃除機とDysonのコードレス掃除機「Dyson V12」を使っています。そのため、今回のレビューは、ゴリラみたいなメイン掃除機がある家庭に迎え入れられたハンディ掃除機。といったシチュエーションであることを前提であることをご了承ください。

その上で、僕が得た結論は、「掃除機はパーティープレイ」でした。

ハンディらしい軽さ、見た目より2割は軽く、使いやすい

ハンディというからには、本体のサイズ感が気になると思うので、そこからお話していきますね。

本体の寸法は390 x 62 x 69 mmで約680g。見た目のサイズ感から、もう少し重いと勝手にイメージしていたんですが、実際に持ってみると想像より軽くていい意味で裏切られました。

ハンディと名が付く掃除機の中にはこれより軽いモデルもたくさんありますけど、以後紹介していく諸々の体験を踏まえると、わりと現在のテクノロジーでは最小構成に近いコンパクトさだと感じました。

ヘッドは複数付属して場所に合わせたスタイルに変化しますが、何も着けないすっぴん状態でも使えます。得意なのは、テーブルまわりの食べこぼしや、卓上のケシカスなどですね。吸口に角度が付いているので、フラットな板面でも使いやすくパワーも感じます。

ただし!吸引力はヘッドとの組み合わせによって大きく変わってきます。

そのため、何でもかんでも標準モードで済ませるのではなく、上手に掃除するには、場所に合わせた「最適なノズル+パワー選び」が必要でした。

効率化に繋がるヘッドの使い分け

さて、そのヘッドですが、充電スタンドに長物以外は収納できて便利。

また、ヘッドの交換がものすごくスムーズで、カチッとハマり、取り外すときは左右のワンタッチリリースボタンを押し込むだけで気持ちよく取り外せます。

利用シーンの多いハンディだからこそ、利用シーンを重視した構造の良さは良い印象を与えてくれました。まぁ、質感は全体的に見るとチープで、プラスティッキーなのでそこは価格なりって感じですけどね。

先程パワーも感じる。と言った吸引力は、エコ、標準、ブーストの3段階が用意されています。このパワー、ノズルの組み合わせによってかなり評価は変わります。

たとえばこのモデル(WV406JGG)は「フローリング用延長ノズル」も付属して、ハンディ掃除機だけど床掃除もOK!という飛び道具を備えています。

シャーク EVOPOWER EXレビュー:適材適所で掃除機を選ぶと幸せになるお手本モデル

このノズル、フローリングの上に散らばった髪の毛やホコリ、小さなゴミなどをササッと掃除したいといったシーンにはかなり優秀です。

たとえば、脱衣所の床をイメージしてみてください。風呂上がりに乾かして落ちた髪の毛を退治したい!な時、わざわざ壁から強いけど重いサイクロン掃除機を剥がしてくるよりも、明らかにスマートで理にかなった用途でした。

でも、フロアすべてを賄うのはやめた方がいいなと感じました。

ノズルが長い分、標準モードでは吸引力が心もとなく、大きめのゴミはブーストモード推奨。回転ブラシもないので絨毯やカーペットなども不得手です。僕の身長(176cm)だと、長さも足りなく屈みがちになるから長時間はつらい。便利だけど、あくまでもハンディの延長という印象ですね。

細かいところを突っ込むと、ヘッド周囲の素材がいただけません。

傷付くのを防ぐためかゴムのクッションがぐるっと貼られているんですけど、壁際を掃除していると、ガガガッと引っかかって止まります。このゴム要らない!

「隙間用ノズル」はまさに読んで字の如し使い勝手。ソファや椅子の隙間などへアプローチできますし、ブラシでキーボード掃除もおまかせ! ブラシは小さくて短いので、細かな所の掃除は得意ですね。サイズを考えるとちょうどいいサイズ感です。

一方で、窓のサッシなどやや深めなところへは届きません。エアコンや空気清浄機のフィルター掃除などにも使えますけど、その時はちょっとパワー不足を感じますし、一度にかけられる範囲が狭いので、時間がかかります。こうした用途はメイン掃除機が得意ですね。

「マルチノズル」はファブリック生地のゴミをしっかりと手早く取ってくれます。

本体のサイズも手伝って、ほんと、ソファのゴミを吸ったりするのにちょうどいいサイズ感。服にコロコロかけるならこれでいいかも。

ヘッドのダークホースが、この「ミニモーターヘッド」でした。

掃除機のゴミを集める能力って、単純に吸引力だけじゃないんですよね。ヘッド部のゴミをかき出したり集める能力も大きく影響します。

で、このモーターヘッドは?というと、ものすごい勢いと轟音で回転し、標準モードでもかなり強力にゴミをかき込みます。椅子の座面、車のシート、フロア、クッション、粉系お菓子をこぼしたカーペットなどなど。普通の掃除機だと手間取ったり、出し入れが面倒な場所のしつこいゴミをやっつけるにはこれが最強ですね。

モーターヘッド?ハンディ掃除機でしょ? ってあまり期待はしていなかった分だけに、トルネコが転んで改心出した時のような感動がありました。

ハンディで用足りるじゃん!な場所は思ったよりも多かった

全体的にみると、ハンディ掃除機としてみると、今まで使ったものの中で一番良いまであります。

利用シーンの話をします。僕の場合、Dyson V12だとオーバーキル!ってことが多々あります。というか日常的な用途だと、床掃除以外は別にDysonである必要はないですね。なので、もっとカジュアルに使える掃除機の方が活躍使い勝手がいいんです。

だって、生活していると、明らかに床よりもソファやテーブルや棚の上の方がホコリやゴミが目立つんですもん。そこにわざわざ重い掃除機を出してくるのが億劫なので、これ(EVOPOWER EX)でいいじゃん!って思うわけです。

バッテリー駆動時間が標準モードで20分、ブーストモード8分。

これはメイン掃除機だと物足りない時間で、家全部これでなんとかしようとするのは無謀。しかし、得手不得手を理解したうえで、個人の部屋やメイン掃除機があってのサブ掃除機として使うなら、不足を感じることはありません。

結論を言うと、「全部なんとかなる」掃除機を1台持っているよりも、適材適所でそれぞれ得意な仕事を分担できる掃除機を2台持っていたほうが、掃除とキレイの維持は楽になると強く感じました。

そこでハンディという仲間を加えるのなら、EVOPOWER EXのサイズ・重量・パワー・ノズル(見た目はチープですが)のすべてが合格点。今回レビューのためにレンタルしていますが、純粋に欲しくなった1台です。

どのカラーがベストバイか? 僕のおすすめは…

さて、困るのがモデル選びです。

EVOPOWER EXが使えるシーンは、日常の中で多々ありますが、あくまでもハンディとしての価値なので、本来のハンディ用途から外れるフロアノズルは要らないかも?が僕の所感。

でも、困ったことにEVOPOWER EXは付属品によってカラーが決まってくるんですよ…。

個人的にはローズレッドのカラーがかわいくて、見せる家電としてリビングに置きたい!って思ったんですけど、僕のお気に入りのミニモーターヘッドが付属しないので脱落です。

となると、本命はダークチョコレート(WV405JDC)。吸引力やバッテリー時間などは同じでなので、ハンディ用途に特化するなら、背伸びして最上位モデルを選ばなくても2万5850円のダークチョコレート(WV405JDC)で事足りると思います。

でも、なんかこの色、パッとしないくない?ってのが今の悩み。

落ち着いた色であることは確かなんですけど、家電感もオシャレ感もなくて、パッとしない(大事なことなので2度言いました)。あぁ、だれか僕にダークチョコレートの良さを教えて下さい…。

Source: Shark