同時発表:環境省
エネルギー・環境経済産業省及び環境省は、製造業者等が特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づき全国の指定引取場所において引き取った廃家電4品目の台数を公表しています。令和2年度における引取台数は、廃家電4品目合計で約1,602万台となり、前年度に比べて8.4%増加しました。家電リサイクル法は、家庭用のエアコン、テレビ(ブラウン管式、液晶・プラズマ式)、冷蔵庫・冷凍庫及び洗濯機・衣類乾燥機(いわゆる「家電4品目」)を対象としています。廃家電4品目については、小売業者が排出者からの引取りと製造業者等への引渡しを行い、製造業者等(輸入業者を含む。)が指定引取場所における引取りと家電リサイクルプラントにおける再商品化等を行っています。
令和2年度、製造業者等が指定引取場所で引き取った廃家電4品目の合計は、約1,602万台となっており、内訳を見ると、エアコンが約385万台、ブラウン管式テレビが約98万台、液晶・プラズマ式テレビが約300万台、冷蔵庫・冷凍庫が約371万台、洗濯機・衣類乾燥機が約448万台となっています。
引取台数(千台) | 構成比 | 前年比 | |
エアコン | 3,854 | 24.1% | +7.6% |
ブラウン管式テレビ | 983 | 6.1% | ▲1.0% |
液晶・プラズマ式テレビ | 2,998 | 18.7% | +26.4% |
冷蔵庫・冷凍庫 | 3,709 | 23.2% | +3.1% |
洗濯機・衣類乾燥機 | 4,476 | 27.9% | +5.8% |
4品目合計 | 16,020 | - | +8.4% |
(詳細は別紙1参照)廃家電4品目の合計約1,602万台は、地上デジタル放送への移行等に伴いブラウン管式テレビの引取台数が増加した平成23年度の約1,680万台に迫る数字であり、また、平成27年度から6年連続で前年度と比べて増となりました。品目別に見ると、ブラウン管式テレビを除くすべての品目について引取台数が増加しており、特に液晶式・プラズマ式テレビは前年度と比べて約26.4%の増となっています(別紙2参照)。
製造業者等は、指定引取場所で引き取った廃家電4品目について、リサイクル処理によって鉄、銅、アルミニウム、ガラス又はプラスチック等の部品及び材料を分離し、自らこれを製品の部品又は原材料として利用する、あるいは、これを製品の部品又は原材料として利用する者に有償又は無償で譲渡し得る状態にする「再商品化」に取り組む義務があります。また、廃家電は可能な限りリサイクルされることが望ましいことから、リサイクル処理に投入された廃家電4品目の全重量に占める再商品化された部品・素材の全重量の割合を示す再商品化率について、法定基準を満たす必要があります。これにより、廃棄物の減量や資源の有効利用が図られています。
令和2年度、家電リサイクルプラントに搬入されて再商品化等が行われた廃家電4品目は約1,587万台(前年度比約8.6%増)でした。指定引取場所で引き取った台数と家電リサイクルプラントで再商品化等が行われた台数に差があるのは、輸送等の事情により引取時点とリサイクル処理の間に差があるためです。
令和2年度における廃家電4品目の再商品化率は、エアコンで92%(法定基準80%)、ブラウン管式テレビで72%(同55%)、液晶・プラズマ式テレビで85%(同74%)、冷蔵庫・冷凍庫で81%(同70%)、洗濯機・衣類乾燥機で92%(同82%)となっており、昨年度に引き続き、法定基準を上回る再商品化率が達成されました。
平成30年度 | 令和元年度 | 令和2年度 | |
エアコン | 93% | 92% | 92% |
ブラウン管式テレビ | 71% | 71% | 72% |
液晶・プラズマ式テレビ | 86% | 85% | 85% |
冷蔵庫・冷凍庫 | 79% | 80% | 81% |
洗濯機・衣類乾燥機 | 90% | 91% | 92% |
また、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫や洗濯機には、環境に負荷を及ぼす可能性のあるフロン類が冷媒や断熱材として用いられているため、家電リサイクルプラントにおいて回収されています。令和2年度におけるそれぞれの回収重量は、エアコンの冷媒フロン類が約2,505トン、冷蔵庫・冷凍庫の冷媒フロン類が約161トン、洗濯機・衣類乾燥機の冷媒フロン類が約38トン、冷蔵庫・冷凍庫の断熱材フロン類が約277トンとなっています(別紙3参照)。
なお、家電4品目の製造業者等は、それぞれのウェブサイトにおいて再商品化実績等を公表しています。また、一般財団法人家電製品協会も、我が国全体の家電リサイクル実績等を取りまとめた資料をホームページに公表しています(下記参照)。一般財団法人家電製品協会
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